用語集

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エネルギーミックス

国や地域が利用するエネルギー源の組み合わせを指す言葉。つまりエネルギーミックスは、電力の生成や産業、交通、暖房などのエネルギー需要を満たすために、異なる種類のエネルギー源を組み合わせて使用することを意味し、⽕⼒(⽯炭、⽯油、天然ガス)、⽔⼒、原⼦⼒、再⽣可能エネルギーのエネルギー全体における比重バランスのことといえる。エネルギーミックスは安全性、コスト、安定供給CO2 排出量、など各電源の特徴を考慮した最適な組み合わが重視されている。

温室効果ガス

「温室効果ガス(Greenhouse Gas=GHG)」は、地球の大気中で温室効果を引き起こすガスのことを指す。これらのガスは⼤気中に熱(⾚外線)を吸収する性質を持つため、温室効果が強くなり、より地表付近の気温が上がり、地球温暖化が進む原因となる。
 なお、現在排出量の算定対象となっているのは、⼆酸化炭素(CO2)、メタン(CH4)、⼀酸化⼆窒素(N2O)、ハイドロフルオロカーボン(HFCs)、パーフルオロカーボン(PFCs)、六フッ化硫⻩(SF6)、三フッ化窒素(NF3)の7 つのガスである。

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か行

カーボンニュートラル

温室効果ガスの排出した量と同等の量の温室効果ガスを削減または吸収することで、純排出ゼロの状態を指す。または、排出量と吸収量を均衡(ニュートラル=中⽴)させることで、温室効果ガスの「排出量」から、植林、森林管理などによる「吸収量」を差し引いて、合計を実質的にゼロにすること。

気候関連財務情報開⽰タスクフォース(TCFD)

⾦融安定理事会(FSB)により設置されたタスクフォースで、気候変動に関連する情報を企業が開示するためのフレームワークを提供している。
目的は気候変動が経済と金融市場に与えるリスクや機会を評価し、それに基づいた企業の財務情報開示を推進することである。企業に対しては、気候変動のリスク・機会を認識し経営戦略に織り込むための指針を提供している。

気候変動

気温および気象パターンの⻑期間にわたって変化する現象のこと。これらの変化は太陽周期の変化によるものなど⾃然現象の場合もあるが、1800 年代以降は主に化⽯燃料(⽯炭、⽯油、ガスなど)の燃焼などの⼈間活動が気候変動を引き起こしている。
気候変動の主な影響としては、気温上昇、極端な天候現象、海面上昇、生物多様性への影響などがある。

気候変動に関する政府間パネル(IPCC=Intergovernmental Panel on Climate Change )

国連気候変動に関する政府間パネル(IPCC)は、国連環境計画(UNEP)と世界気象機関(WMO)によって共同で設立され1988年に発足された。⼈為起源による気候変化、影響、適応及び緩和⽅策に関し、最新の科学的知見を総合的に評価し、政策立案者や国際社会に対して報告書や勧告を提供している。またIPCCの報告書は、気候変動の科学的な合意形成と国際的な行動促進に貢献している。

気候変動枠組条約締約国会議(COP)

年に1 回開催される、気候変動枠組条約(UNFCCC)の締約国会議。COPの主な目的は、気候変動に関する問題についての協議や交渉を行い、国際的な合意や行動計画を策定することである。全ての条約締約国が参加し、条約の実施に関するレビューや各種決定を⾏う。

グラスゴー気候合意

2021 年のCOP26 で採択された合意のこと。2015 年の「パリ協定」に基づき、温室効果ガスの排出の削減、気候変動の影響にどのように対応していくか、開発途上国の気候変動対策を⽀援するための資⾦、などの重要な論点がまとめられた。特に重要点は、パリ協定の1.5℃⽬標の達成に向けて、今世紀半ばのカーボンニュートラル(温室効果ガス排出量実質ゼロ)と、その重要な経過点となる2030 年に向けて、野⼼的な対策を各国に求めることが盛り込まれた。

合成燃料

合成燃料は二酸化炭素と、水素から作られる液体燃料である。 特に再生可能エネルギー由来の水素で作った合成燃料はe-fuel(イーフューエル)と呼ばれる。こうして製造された合成燃料は、燃焼時にクリーンな燃料であるうえ、原油と比較すると硫黄分や重金属分が少ないという特徴がある。

固定価格買取制度(FIT)

太陽光、風力、水力、地熱、バイオマスの再⽣可能エネルギー源で発電した電気を、電⼒会社が国の定める⼀定価格で⼀定期間買い取る制度。電⼒会社が買取りに要した費⽤は国民から賦課⾦という形で集め、コストの⾼い再⽣可能エネルギーの導⼊を⽀えている。
なおFIT(Feed-in Tariff)は、Feed-in は「入れる、供給する」、Tariffには「関税、電気などの公共料金の請求方式」などの意味がある

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さ行

サプライチェーン

商品や製品が消費者に届くまでの原料調達、製造、在庫管理、配送、販売等の⼀連の流れを表した用語。

循環経済(サーキュラーエコノミー)

サーキュラーエコノミーは、一つの明確に定まった定義が存在しているわけではない。

一般的な考えとして、従来の3R(Reduce:減らす・Reuse:再利用する・Recycle:リサイクルする) の取組に加え、資源投⼊量・消費量を抑えつつ、ストックを有効活⽤しながら、サービス化等を通じて付加価値を⽣み出す経済活動であり、資源・製品の価値の最⼤化、資源消費の最⼩化、廃棄物の発⽣抑⽌等を⽬指すもの。一方従来のリニアエコノミーは、消費された資源をリサイクル・再利用することなく廃棄してしまい、直線的(Linear)にモノが流れる経済の仕組みを指す。

⾃⽴分散型エネルギー

エネルギーを消費する場所の近辺で分散配置された、⼩規模発電設備から供給されるエネルギーの総称で系統電力と効率的に組み合わせたものである。これは従来の⼤規模・集中型エネルギーとは相対的な概念となる。

具体的には、太陽光発電等の再⽣可能エネルギー、燃料電池等のコージェネレーションシステム、蓄電池等の蓄エネルギー機器等が含まれる。

⽔素発電・アンモニア発電

⽔素やアンモニアを燃料とした発電⽅式。水素や、水素と窒素で構成されるアンモニアは炭素を含まないため、燃焼時にCO₂が発生しないカーボンフリーの燃料となるため、注⽬されている。

スマートシティ

ICT 等の新技術を活⽤しつつ、マネジメント(計画、整備、管理・運営等)の⾼度化により、都市や地域の抱える諸課題の解決を⾏い、また新たな価値を創出し続ける、持続可能な都市や地域。

スマート農業

ロボット技術や情報通信技術(ICT)を活⽤して、省⼒化・精密化や⾼品質⽣産を実現する等を推進している新たな農業のこと。単純にいえば、農業に先端技術を掛けわせたものがスマート農業となり、海外ではスマートアグリカルチャー、スマートアグリ、アグリテック(Agrなどの呼称で日本よりも早く導入されている。

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た行

脱炭素社会

カーボンニュートラルを実現した社会のこと。

脱炭素先⾏地域

2050 年カーボンニュートラルに向けて、「地域脱炭素ロードマップ」に基づき環境省公募し、地域の特性に合わせて脱炭素社会の実現に向けて先行的に実現をしていく地域。⺠⽣部⾨(家庭部⾨及び業務その他部⾨)の電⼒消費に伴うCO2 排出の実質ゼロを実現し、運輸部⾨や熱利⽤等も含めてそのほかの温室効果ガス排出削減についても、日本全体の2030 年度⽬標と整合する削減を地域特性に応じて実現する地域で、「実⾏の脱炭素ドミノ」のモデルとなる。

地域循環共⽣圏

地域循環共生圏は、2018年に国の第5次環境基本計画で掲げられた、日本が目指す持続可能な社会の姿となる。具体的な内容としては、各地域が美しい⾃然景観等の地域資源を最⼤限活⽤しながら⾃⽴・分散型の社会を形成しつつ、地域の特性に応じて資源を補完し⽀え合うことにより、地域の活⼒が最⼤限に発揮されることを⽬指す考え⽅のこと。

地球温暖化対策計画

地球温暖化対策推進法に基づく政府の総合計画で、2016(平成28)年5⽉13 ⽇に閣議決定され、2021(令和3)年10 ⽉22 ⽇に改訂された。2030 年度の温室効果ガス46%削減(2013(平成25)年度⽐)という新たな2030 年度⽬標の裏付けとなる対策・施策を記載して新⽬標実現への道筋を描いている。

地球温暖化対策計画書制度

横浜市内で⼀定規模以上の温室効果ガスを排出する事業者(地球温暖化対策事業者)に対して、地球温暖化対策計画の作成・公表、実施状況の報告を求める制度のこと。

適応

現実の気候または予想される気候及びその影響に対する調整の過程。⼈間システムにおいて、適応は害を和らげ若しくは回避し、または有益な機会を活かそうとする。⼀部の⾃然システムにおいては、⼈間の介⼊は予想される気候やその影響に対する調整を促進する可能性がある。

電気⾃動⾞(EV)

ガソリンエンジンを搭載せず、電気駆動のモーターで動く⾃動⾞。化石燃料を燃焼させる内燃機関を持たない事から、⾛⾏時に⼆酸化炭素や窒素酸化物を出さないため、地球温暖化対策や⼤気汚染防⽌につながるとともに、⾛⾏中の騒⾳が少ないなどのメリットがあり、ガソリンやディーゼル⾞から電気⾃動⾞に移⾏する「EV シフト」と呼ばれる世界的な動きがある。

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な行

燃料電池⾃動⾞(FCV)

燃料電池において⽔素と酸素の化学反応をさせて発電した電気を動⼒源とし、電気駆動のモーターで動く⾃動⾞。電気自動車同様、⾛⾏中に⼆酸化炭素や酸化窒素を出さないため、地球温暖化対策や⼤気汚染防⽌につながるとともに、⾛⾏中の騒⾳が少ないなどのメリットがある。

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は行

パリ協定

パリで開催された国連気候変動枠組条約第21回締約国会議(COP21)で2015年に採択され、2016年に発効した協定。パリ協定は京都議定書の後継となるもの。これは2020年以降の温室効果ガス排出削減等のための新たな国際枠組みで、歴史上はじめて、気候変動枠組条約に加盟する 196カ国全ての国が削減目標・行動をもって参加することをルール化した公平な合意である。

ヒートアイランド現象

ヒートアイランド現象とは、郊外に比べ、都市部ほど気温が高くなる現象のこと。都市域では、⼈⼯物の増加、地表⾯のコンクリートやアスファルトによる被覆の増加、それに伴う⾃然的な⼟地の減少、さらに冷暖房などの⼈⼯排熱の増加により地表⾯の熱収⽀バランスが変化し、都⼼域の気温が郊外に⽐べ⾼くなる。この現象は、都市及びその周辺の地上気温分布において、等温線が都市部を中⼼として島状に市街地を取り巻いている状態により把握することができるため、ヒートアイランド(熱の島)といわれる。

ブルーカーボン

2009年10月に国連環境計画(UNEP)の報告書において、藻場・浅場等の海洋生態系(プランクトン、海藻・海草、塩⽔性の湿原の植物など)によって吸収・捕捉される炭素が「ブルーカーボン」と命名され、吸収源対策の新しい選択肢として提示。ブルーカーボンを隔離・貯留する海洋生態系として、海草藻場、海藻藻場、湿地・干潟、マングローブ林が挙げられ、これらは「ブルーカーボン生態系」と呼ばれる。

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ま行

メタネーション

⼆酸化炭素(CO2)と⽔素の反応により、都市ガスの主成分のメタンを合成する技術。再生可能エネルギー由来の⽔素と、燃焼により排出された⼆酸化炭素の回収によって⽣成されたメタン(合成メタン)は、カーボンニュートラルな都市ガスとして、既存のインフラや設備での活⽤が期待できる。

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ら行

レジリエンス

レジリエンス(resilience)とは、英語において「回復力」「復元力」「弾性(しなやかさ)」を意味する単語。防災分野や環境分野における、想定外の事態に対し社会や組織が機能を速やかに回復する強靭さを意味する概念。

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A-Z

CCUS

「Carbon dioxide Capture, Utilization and Storage」の略で、⼆酸化炭素の回収・利⽤・貯留技術。

DX

デジタルと変⾰を掛け合わせた造語。デジタル技術を⽤いて、それまで実現できなかった新たなサービスや価値を創り出し、社会やサービスを変⾰すること。

DR(Demand Response)

需要家側エネルギーリソースの保有者もしくは第三者が、そのエネルギーリソースを制御することで、電⼒需要パターンを変化させること。需要制御のパターンによって、需要を減らす(抑制する)「下げDR」、需要を増やす(創出する)「上げDR」の⼆つに区分される。

ESG 投資

従来の財務情報だけでなく、環境(Environment)・社会(Social)・ガバナンス(Governance)要素も考慮した投資のこと。気候変動などに対する⻑期的なリスクマネジメントなどが評価対象となる。

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